旧本多忠次邸

🔖:スポット

旧本多忠次邸

きゅうほんだただつぐてい

  • 徳川の血筋が設計した家、って聞いたら入らずにいられない

    四天王の末裔が自ら基本設計を手がけた洋館。和室と洋間を分けた間取りは、昭和初期にしてすでに「今っぽい」。

  • ステンドグラスが15か所以上、って多くない?

    団らん室から浴室まで、透過光がアールデコ模様を床に落とす。これはもはや住宅じゃなくて、光のインスタレーションだ。

  • 前庭の壁泉、シャチと獅子が向き合ってる件

    スペイン建築の象徴・壁泉に愛知らしいシャチのレリーフ。赤褐色の瓦と東公園の緑が額縁になって、思わず立ち止まる外観。

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📝 知っておきたい基本のキ

住所
日本 | Japan 〒444-0011 愛知県岡崎市欠町足延40−1  旧本多忠次邸 Map ↗
HP
https://www.city.okazaki.lg.jp/1100/1109/1162/p011774.html
定休日
月曜日(祝休日の場合は翌日以後の最初の平日)、12月29日〜1月3日、展示替期間
営業/開催時間
9:00~17:00(入館は16:30)
入場料
入場無料
備考
駐車場:東公園の駐車場(南、東、北各駐車場の合計収容台数約400台)をご利用ください。
※土曜日、日曜日、祝日、また東公園で催事が行われている時期は駐車場が大変込み合います。なるべく公共交通機関をご利用ください。
※東公園にはバスの駐車場がありません。バスを利用される団体様は事前にご連絡いただき、乗降場所等についてご確認ください。

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🔍 ひとこと解説

岡崎に、こんな場所があったのか。徳川家康の"徳川四天王"本多忠勝の末裔・本多忠次が1932年に世田谷に建てた洋館が、いまは愛知県岡崎市の東公園の緑のなかに静かに立っている。移築・復原されたのは2012年。80年の時を経て、生まれた土地へ帰ってきたような話だ。建物の佇まいはスパニッシュ様式をベースに、赤褐色のフランス瓦とスクラッチタイルの組み合わせ。少しチューダー様式も混じっていて、ひとことで言えば「ヨーロッパの記憶を日本の文脈に翻訳した建築」。ウェス・アンダーソンの映画に出てきそう、と思ったのはきっと自分だけじゃないはず。
面白いのは、これを設計したのが建築の専門家ではなく施主本人だということ。本多忠次は家具も照明器具も自らデザインし、館内に散らばるアールデコ調のモザイクタイルまで手がけた。「こだわりのある人間が作った空間」は、入った瞬間にわかる。その密度が違う。館内でとくに目を引くのが、館内のあちこちにに配されたオリジナルのステンドグラスだ。団らん室、食堂、浴室、階段の踊り場——透過光が床や壁に落ちるたびに部屋の表情が変わる。特定の時間帯に訪れると、光の角度がまるで違う。「午前中に来てよかった」か「夕方に来ればよかった」か、どちらかを思うことになる。
そして前庭の壁泉。スペイン建築の象徴とされるウォーターウォールに、吐水口としてシャチのレリーフが使われている。岡崎——徳川家の故郷——への移築を祝うかのような細部で、これは移築後に加えられたものではなく当初からの設計。忠次の遊び心か、それとも先見か。驚くべきは保存状態の良さだ。建材の78%以上を当初のまま再利用し、接収時代にも改築されることなく、設計図面も構想ノートも家具も現存している。2014年に国登録有形文化財に指定されたのも納得で、これだけ「そのまま」残っている昭和初期の洋館はそうそうない。入館は無料。月曜休館で9時から17時まで。東公園の駐車場に車を停めて、徒歩数分。岡崎に来るなら、城と一緒にここも入れておいて損はない。むしろここを目的地にしてもいいくらいだ。

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