つくば市の一ノ矢八坂神社で毎月第4日曜日に開かれる「学園都市骨董市」。ここには、過去と現在が交差する魔法のような時間が流れている。朝7時、まだ空気が澄んでいるうちから始まるこの骨董市は、関東近郊から集まった約40店舗の骨董商が出店する、知る人ぞ知る隠れた名所。朝イチで訪れるメリット？それは混雑を避けられることと、誰にも見つけられていない掘り出し物に出会える確率が格段に上がること。骨董市あるあるですが、早い者勝ちな世界。でも焦らなくても大丈夫。神社の境内という開放的な空間で、じっくり商品を見て回る時間が、都会の忙しさを忘れさせてくれるから不思議。
ここで見つかるのは美術館級の高級骨董品だけじゃない。昭和レトロなキッチン用品、味わい深い家具、ちょっと笑ってしまうようなレトロな雑貨まで。でもそれらは不思議と現代の暮らしにもなじむよね。これぞまさに、古きを温め新しきを知る、POPEYE的ライフスタイルの真髄。骨董商との会話も楽しみのひとつ。「これ、昭和30年代のラジオなんだよ。当時の家族が一緒に聴いていたんだろうな」なんて話を聞くと、モノの向こう側にある人生や物語が見えてくる。ただの「古いもの」じゃなく、誰かの大切な日常だったんだって実感できる。
ちなみに入場料はゼロ円。お財布の中身を全部使って掘り出し物を買えちゃう。小雨決行だから、少々の雨でも開催されるのもありがたい。そして帰りの荷物になるかもしれないので、折りたたみエコバッグは必須。もしかしたら、思わぬ大物と出会ってしまうかもしれないから。この骨董市では手仕事と歴史を感じられる。現代のテクノロジーと昭和の温もりが同居する、ある意味とても日本らしい体験ができる場所。初めての骨董市デビューにもぴったりなフレンドリーな雰囲気なので、「骨董って難しそう...」と思っている人こそ、訪れるべき場所かもしれない。