なんだか懐かしい。でも、どこか新しい。そんな不思議な魅力を持つ十日市が、今年も山梨の地で開催される。戦国時代から400年以上も続くこのイベント、まるでタランティーノ作品のように、古き良きものと革新的な要素がクロスオーバーしている。若草生涯学習センターでは、職人技が光る木工品や、インスタ映え間違いなしの甲州ダルマたちが勢揃い。
第2会場のfumottoエリアでは、まるで『蚤の市の達人』の舞台のよう。ヴィンテージ好きにはたまらない骨董店が24店舗に、センスの光るクラフト店が80店舗。素敵な出会いが待っている。このイベント、実はすごくアナログなソーシャルネットワーク。地元の人々が集まり、おしゃべりに花を咲かせる。キッチンカーで腹ごしらえしながら、参加型イベントで盛り上がる。そこかしこで聞こえる笑い声が、まるで昭和の商店街のような温かな雰囲気を作り出している。
寒い時期の開催だけど、それがまた粋。甲府盆地に春を呼ぶ祭りって言われているけど、このちょっと早めに開催する感じが、日本の季節の移ろいを感じさせてくれる。そう、まるでジブリ映画の1シーンのように、何気ない日常の中に、特別な物語が隠れている。これ、絶対に見逃せないやつ。木工品や骨董品を探すのも良し、フリーマーケットで掘り出し物を見つけるのも良し。でも、一番のお宝は、きっとその場所にいることそのものかもしれない。そんな気がする。