ある日曜日の朝、目覚ましよりも早く飛び起きてしまう。そんな日は決まって宗吾霊堂の骨董市がある日。千葉県成田市、京成本線「宗吾参道」駅から歩くこと約15分。江戸初期の義民・佐倉宗吾をまつる歴史ある寺院の境内に、まるでネットフリックスの『ストレンジャー・シングス』みたいに、タイムスリップした世界が広がる。朝8時、まだ人の少ない時間に到着するのがマスト。早起きは三文の徳...じゃなくて、掘り出し物を見つける鉄則。約20軒の店が並ぶ参道では、骨董品、古美術、古銭、着物、刀類など、見てるだけでも心踊る品々が顔を出す。「この手鎖、江戸時代のものなんですよ」なんて店主の話を聞いているうちに、その物の持つ歴史が自分の中に入り込んでくる感覚。そう、ここでは「物」を買うんじゃなくて、「物語」を手に入れるもの。
キューピー人形とかウルトラマングッズとか、思わず「あっ！」って声が出ちゃうようなアイテムに出会えるのも、このマーケットの魅力。骨董品って敷居高いイメージあるけど、ここなら初心者でも気軽に楽しめる。骨董市が開かれるのは毎月第2・第4日曜日の8時から15時まで。骨董市自体は無料で入れるけど、霊堂の拝観は700円。でも、それも含めて一日の体験と思えば、むしろお得感しかない。季節によって境内の景色も変わるから、リピートする楽しみもある。春の桜、夏の紫陽花...どの季節に訪れても、古き良きものと自然が織りなす特別な時間が待っている。
ネットで検索して見つかる情報は限られているけど、それも含めてこの骨董市の魅力。SNSでバズってないからこそ、まだ知る人ぞ知る特別感が味わえる。正直言って、骨董市って「オジサンの趣味」みたいなイメージあったけど、このマーケットは違う。若い人の姿も多く、みんなが自分だけの宝物を求めて目を輝かせている。それってなんか、今の大量生産時代に対するちょっとした反抗じゃない？週末の朝、ちょっと早起きして、宗吾霊堂の骨董市に足を運んでみない？ きっとあなただけの「これだ！」が見つかるはず。