スポードとウェッジウッド - 骨のパワーで世界を虜にした、陶磁器界の風雲児たち

スポードとウェッジウッド - 骨のパワーで世界を虜にした、陶磁器界の風雲児たち

今回は、骨のパワーで世界を魅了した陶器、ボーンチャイナについてディープに掘り下げちゃいます。まるでハリポタの魔法のように、骨から生まれた魔法の器。その誕生秘話から現代の魅力まで、一緒に冒険の旅に出かけましょう!

骨のチカラで白さ極まる。ボーンチャイナの誕生。

たくさんの骨のイメージ画像

17世紀、ヨーロッパの王侯貴族たちの間で東洋の磁器が大ブーム!特にその真っ白な美しさに、みんな夢中だったんです。

そして、この東洋の磁器のことをみんな、「China(チャイナ)」と呼んでいたようです。

ヨーロッパの窯元たちも負けじと、この白さを再現しようと四苦八苦。そんな中、18世紀にドイツでビッグなブレイクスルー!磁器の開発に成功し、かの有名なマイセンの窯が爆誕。

一方、イギリスでも白い磁器を作ろうと研究を重ねていたんですが、ちょっと問題が...。磁器作りに欠かせないカオリンナイト(ある種の粘土)がなかなか手に入らなかったんです。

でも、イギリス人の発明魂は止まらない...!他の方法を探る中で生まれたのが、ボーンチャイナ。これ、粘土に骨灰(牛の骨を焼いて粉にしたもの)をたっぷり混ぜ込んだ磁器なんです。ちなみに、骨灰の正体はリン酸カルシウム。これがボーンチャイナの「ボーン」の由来なんですね。

つまり、ボーンチャイナって「骨入り中国」...じゃなくて「骨入り磁器」ってことなんです。面白いでしょ?

💡 ボーンチャイナに関する詳細記事はこちらから

スポード親子の陶器革命 〜 骨のチカラで世界を驚かす

ショテル・ファン・ポースライン、パテ・テンドル、ブルー・アン・ヴィットのヴェルシエール(1775年頃 - 1824年頃)スポード作

ボーンチャイナ、実は親子二代にわたる壮大なプロジェクトだったんです。主役は、ジョサイア・スポードとその息子。まるでスター・ウォーズのスカイウォーカー親子みたいな、陶器界の伝説的な二人組。

パパ・スポード(ジョサイア・スポード 1世

ジョサイア・スポード(1世)は、1740年代から「ボーンチャイナ」の開発に夢中だったんです。彼の目標は、当時超有名だった「マイセン」や「セーブル」を追い抜くこと。

パパ・スポードが目指したのは、

  1. 硬くて丈夫な磁器
  2. 透明感のある真っ白な色
  3. どんな色でも塗れる優れもの

...という、まさに理想の陶器。まるでアイアンマンのスーツを作るくらい難しい挑戦だったんです。

そんな熱血漢のパパ・スポード、なんと銅版転写技術による下絵付け技法の実用化にも成功。これ、絵付け職人さんたちにとっては、まさに産業革命級の発明だったんです。

息子スポード:パパの夢を完成させたヒーロー

でも、悲しいことに、パパ・スポードはボーンチャイナの完成を見ることなく他界。ここで登場するのが、息子のジョサイア・スポード(2世)。

息子スポードは、パパの熱い想いを受け継いで、18世紀後半についに「ボーンチャイナ」の製品化に成功!パパが夢見た理想の陶器を、見事に実現させちゃったんです。

息子スポードが完成させたボーンチャイナは、

  • 製造技術がしっかり確立されていて
  • 製品としての品質が超高級

という、まさに完璧な逸品。パパの夢を見事に叶えた、陶器界のヒーロー!

こうして、スポード親子の努力によって、ボーンチャイナは世界中の人々を魅了する魔法の陶器となったんです。まさに、骨のチカラで世界を驚かせた、親子二代の陶器革命!

 

ウェッジウッド流・骨器ビジネス必勝法 - 18世紀の陶器界をひっくり返した凄腕マーケッター

「ウェッジウッド」って聞いたことありますか?ジャスパーウェアやブラックバサルトで有名な陶器ブランド。でも今回は、彼らがボーンチャイナ界で起こした革命的マーケティングについてお話しします。まるでスティーブ・ジョブズが18世紀にタイムスリップしたかのような、斬新なアイデアの数々をご紹介!

18世紀のアップルストア!? ウェッジウッドが仕掛けた陶器界の大革命

ミラボ伯爵の肖像画のメダリオン ウェッジウッド マニュファクトリ(メーカー)

ショールームという"場"の魔法

ジョサイア・ウェッジウッド、この人すごいんです。なんと18世紀に「ショールーム」というコンセプトを思いついちゃったんです!当時としては斬新すぎて、みんな「何それ?」って感じだったはず。

でも、このショールームが大当たり。お客さんが実際に商品を見て、触って、体験できる場所を作ったんです。まるで、タイムマシンで未来からアイデアを持ってきたみたい。これ、現代のアップルストアの先祖みたいなものかも?

国境を越えた「紙のインフルエンサー」:カタログマーケティング

ウェッジウッドは、ショールームだけで満足しませんでした。次に彼が放った秘密兵器が「商品カタログ」。これ、当時としては革命的だったんです。

  • 美術品部門と食器部門に分けて、スタイリッシュなカタログを作成
  • フランス語、ドイツ語など多言語で展開(18世紀の多言語対応、すごくない?)
  • 貴婦人たちを虜にするほど美しいデザイン(インスタ映え的な?)

このカタログ、まるで紙のインフルエンサーみたい。国境を越えて、ウェッジウッドの魅力を伝えていったんです。

従業員思いの「ホワイト窯元」

ウェッジウッドはビジネスの成功だけでなく、従業員への配慮でも先進的でした。

  • イギリス王室御用達ブランドに
  • たくさんの従業員を抱えながらも、生活保障制度を導入

今で言う「ホワイト企業」の先駆けみたいな存在だったんですね。従業員が幸せなら、いい製品が作れる。そんな現代的な考え方を、もう18世紀に実践していたなんて、すごすぎません?

ウェッジウッド、マーケティングの天才だっただけでなく、従業員思いの良い経営者だったんですね。こんな会社で働いてみたい!...って、タイムマシンがあればの話ですが(笑) 

ボーンチャイナの世界征服計画?その意外な結末

みなさん、ボーンチャイナって世界中で大人気だと思ってました?実は意外とそうでもないんです。その驚きの展開、ちょっとのぞいてみましょう!

イギリス国内:ボーンチャイナ愛がMAX!

まずは本場イギリス。ここではボーンチャイナが大・大・大人気!

  • スポードが確立した製法をベースに
  • ウェッジウッド、ミントンなど大手ブランドが続々参入
  • 中小の窯元も「俺たちも!」って感じで生産開始

結果、今でもイギリス人の食卓に欠かせない存在に。まるでイギリス人のDNAの一部になったみたい(笑)

ヨーロッパ大陸全体:意外や意外、冷めた反応?

さて、イギリスのお隣、ヨーロッパ諸国はというと...これが意外とクールな反応なんです。

  • ボーンチャイナの生産、あんまり盛んじゃない
  • 人気は...まぁまぁ、って感じ

なんでだろ?って思いますよね。実は、その理由ははっきりとはわかりません。でも、ちょっとした推理をしてみましょう。

ひとつの可能性として、ドイツのマイセンが作る白磁器の影響があるかも。もしかしたら、ボーンチャイナvs白磁器、まるでガンダムvsシャア専用ザクの戦いが繰り広げられているのかも?白熱した戦いの結果、ヨーロッパではマイセン派が多数派...なんて妄想が膨らんじゃいます(笑)

本当のところはわからないけど、ヨーロッパでボーンチャイナがあまり生産されていないのは事実。その理由を探るのも、なかなか面白い冒険になりそうですよね。GOOD ANTIQUES LAB. の次の企画テーマにでもしちゃいます?「ボーンチャイナ vs 白磁器:ヨーロッパ陶器ミステリーを追え!」...なんて(笑)

アメリカ:ホワイトハウスもお気に入り!?

ノリタケ工場による高解像度の版画(1880-1910年)のデザイン。スミソニアン博物館オリジナル

大西洋を越えて、アメリカではどうでしょう。

  • レノックス社が大活躍
  • なんと、ホワイトハウスで初めてボーンチャイナを採用!
  • 歴代大統領の名前を冠したシリーズも登場

まるでハリウッドスターのサイン入りグッズみたいですね。「オバマ・ボーンチャイナ・コレクション」なんて、かっこよすぎません?

日本:和魂洋才、ボーンチャイナ編

最後は日本。ここでも、ボーンチャイナは意外な展開を見せています。

  • ノリタケ、ナルミといった日本企業が生産
  • 和の美意識と西洋の技術のフュージョン

まさに「和魂洋才」ならぬ「和魂骨才」!? 日本らしい繊細な美しさとボーンチャイナの丈夫さが融合した、新しい魅力が生まれているんです。

世界を見てみると、意外と個性派?ボーンチャイナの世界地図

結局のところ、ボーンチャイナの世界征服計画は...微妙な結果に終わったみたい です。でも、それぞれの国で独自の進化を遂げているのが面白い。

イギリスでは国民食器。ヨーロッパでは知る人ぞ知る存在。アメリカでは大統領のお気に入り。日本では和洋折衷の新星。

ボーンチャイナ、案外個性派。世界中で画一的に人気、なんてつまらないですよね。こういう、国によって評価が違うところが、乙です。

ボーンチャイナ界の三銃士 〜 ウェッジウッド、スポード、ミントンの華麗なる冒険

みなさん、準備はいいですか?ボーンチャイナ界の三大スターの魅力に迫る旅に出発しますよ!まるでアベンジャーズのような、それぞれの個性が光る3つのブランドの物語です。

ウェッジウッド:色彩の魔術師

ジャスパーウェア:4年がかりの虹色の夢

ウェッジウッド社製ジャスパーウェアティーポット

ウェッジウッドと言えば、ジャスパーウェア。これ、ジョサイア・ウェッジウッドおじさんが4年もかけて完成させた逸品なんです。まるでアルケミスト(錬金術師)のように、数千回もの実験を重ねて1776年に誕生しました。

  • 代表色はペールブルー(爽やかな青空みたい!)
  • でも、他にも赤、黄、緑、紫とカラフル展開(まるでジェリービーンズのよう)
  • 名前の由来は「ジャスパー(碧玉)」という石(ポケモンの進化の石みたい?)

ブラックバサルト:闇の中の輝き

ウェッジウッド社製ブラックバサルトティーポット

ウェッジウッドのもう一つの代表作、それが「ブラックバサルト」。真っ黒でカッコいいんです。

  • ジョサイアおじさんの名言:「黒は純粋で永遠に続く」(まるでバットマンのセリフ)
  • 見た目は細かい黒い玄武岩みたい(溶岩で固めた食器!?)
  • 実は親友との思い出の品。初めて作った「First Day's Vase」は今もイギリスの博物館に(友情の証、かっこよすぎ)

スポード:技術革新の天才

銅板転写技法:陶器界のコピー機誕生!

スポードが発明した銅板転写技法、これが陶磁器界の産業革命です。

  • 1枚の版画から300枚の絵皿が簡単に!(まるで3Dプリンターの先祖)
  • 大量生産を可能に(ファストファッションならぬ、ファスト食器?)

ファインボーンチャイナ:骨パワー全開!

スポード2世は、さらにパワーアップした「ファインボーンチャイナ」を開発。

  • 牛の骨灰50%以上使用(骨パワー、アップグレード!)
  • 強度UP、透光性UP(スーパーサイヤ人化した食器?)

ブルーウィロー:東洋の風、西洋を席巻

ウィローパターンのムーンフラスコ

スポード2世のもう一つの傑作、「ブルーウィロー」柄。

  • 中国の青白磁器からインスピレーション(東洋の神秘をお皿に)
  • 西洋で大ブーム(まるでアニメの海外進出みたい)

銅板転写技法で大量生産→中流階級にも普及(贅沢の民主化!)

スポードが編み出した銅板転写技法が、思わぬところで革命を起こしちゃったんです!

フランス革命の頃、上流階級の間で「シノワズリ」こと中国趣味のブルー&ホワイトデザインが、下火になり始めてました。

でも!この銅板転写技法のおかげで、そのブルー&ホワイトデザインが大量生産できるようになったんです。結果、何が起きたと思います?

なんと、中流階級や労働者階級の人たちが「うわっ、かっこいい!」って夢中に。憧れのデザインが、突然手の届く価格になったんです。まるでユニクロがハイブランドとコラボして、誰でもオシャレを楽しめるようになった感じ?

こうして、"没落"しかけてたブルー&ホワイトデザインが、まさかの大復活。庶民の食卓を美しく彩るアイテムになっちゃったんです。

スポードの技術革新が、図らずも「食器のデモクラシー」を実現しちゃった、なんて面白いですよね!

ミントン:王室もうっとり、タイタニックも魅了

イスラム化する花のモチーフをあしらったミントンのムーンフラスコ

1800年頃から参入したミントン、後発ながら大活躍。

  • ヴィクトリア女王お墨付きの「世界一美しいボーンチャイナ」(まさに食器界のシンデレラ)
  • 「アシッド・ゴールド」「レイズド・ペースト・ゴールド」など、キラキラ技法の達人
  • タイタニック号の浴室タイルも担当(沈没しても美しさは永遠)

 

 

さあ、いかがでしたか?ボーンチャイナ界の三銃士、それぞれの個性が光る冒険譚。彼らの作品を食卓に置けば、毎日の食事が特別な冒険になりそうですね。さぁ、あなたはどの銃士のファンになりましたか?

ボーンチャイナ:過去と未来をつなぐ、骨のパワー

現代人も虜にする、骨のチカラ

みなさん、ボーンチャイナって「昔の人の趣味でしょ?」なんて思ってません?実は、今だって大人気なんです!その理由、ちょっと覗いてみましょう。

  1. 強度がスゴイ:まるでスーパーマンの胸板みたい。割れにくいから、毎日使っても安心!
  2. 透光性が美しい:光を通すと、まるで魔法のランタンみたい。インスタ映え間違いなし!
  3. デザインが繊細:レースのドレスを着た食器って感じ。おしゃれさんたちを虜にします。
  4. カラーバリエーションが豊富:まるでアーティストのパレットみたい。インテリアの主役になっちゃいます。

現代のインテリア雑誌やおしゃれカフェで、ひっそりと主役を張っているのがボーンチャイナなんです。知らず知らずのうちに、みんなその虜になってるかも?

アンティーク市場で大活躍。骨が金に?

実は、ボーンチャイナ、とんでもない「骨董品」になってるんです(ダジャレ、スミマセン)。

  • 19世紀〜20世紀初頭の作品が大人気
  • プレミアがついて、高値で取引されてる!
  • コレクターたちの間で、まるでレアポケモンみたいな扱い

古いボーンチャイナを持ってたら、実は隠れた資産かも?でも、お金に換えちゃうくらいなら、素敵な我が家の宝物として大切にするのもいいかも。

 

さいごに:あなたも骨の魔法使いに!

ボーンチャイナって、実はすごくロマンチックな発明品。昔の天才たちが夢見た「完璧な食器」が、今、私たちの手に届くんです。

スポードやウェッジウッドが作り出した「骨の魔法」。それを使って、あなたの食卓や部屋を魔法にかけてみませんか?

  • 朝のコーヒーを、ボーンチャイナのカップで飲んでみる
  • 特別な日のディナーに、ボーンチャイナのお皿を使ってみる
  • 棚にボーンチャイナの花瓶を置いて、インテリアのアクセントに

日常の中に、ちょっとした魔法をかけてみる。それがボーンチャイナの魅力なんです。

あなたも「骨の魔法使い」になる準備はできましたか?優雅で魔法みたいな日常、始めちゃいましょう!

 

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