まるで映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンに乗って、タイムスリップしたかのような空間がここにある。毎月第1日曜、岐阜の片隅で開かれる「超絶蚤の市」。その名前の通り、ちょっと規格外な魅力に溢れた場所。
朝9時。まだ霧の残る木々の間を、古道具を愛する人々が三々五々と集まってくる。ここには、昭和の記憶を持つブリキのおもちゃや、時を経て味わい深くなった家具たちが、まるで宝物のように並んでいる。でも、ただのレトロな市場じゃない。現代アーティストの手によるリメイク家具や、若手クリエイターの作品も共存している。そう、まるでウェス・アンダーソン作品のように、ノスタルジックでありながら、どこか新しい空気が漂っている。
リバーポートパーク美濃加茂という広々とした会場は、ある意味で完璧。混み合う都会の蚤の市とは違って、ゆったりとした空間の中で、お目当ての逸品をじっくり吟味できる。「これ、うちのおばあちゃんが使ってたやつだ！」なんて声が聞こえてきたり、「このデザイン、今だったらインスタ映えするよね」なんて会話が飛び交ったり。
キッチンカーから漂う香ばしい匂いに誘われて、つい立ち止まってしまうのも、このイベントならでは。古道具との出会いに心躍らせながら、手作りのパンを頬張る。そんな贅沢な週末の過ごし方ができちゃうかも。