まるで昭和のレコードをゆっくりと回すように、時間がふわりと緩やかに流れる倉吉の朝。毎月最終日曜日、200店舗以上のお店が集まる「くらよし大市」は、古き良き時代へのタイムトリップと新しい発見が交差する、どこか特別な場所。
ここでは、昭和レトロな雑貨や、職人さんの手仕事、思わずうなってしまうようなヴィンテージものまで、まるでウェス・アンダーソンの映画のワンシーンから飛び出してきたような色とりどりの商品たちが、あなたを待っている。地元の方々が営む整体コーナーや、子どもたちの歓声が響くスーパーボールすくい、どこか懐かしい射的コーナーまで。これ、絶対に楽しんじゃうやつ。
素敵なのは、モノだけじゃない。古道具屋さんとの何気ない会話や、ハンドメイド作家さんの作品に込められた想い、同じものを見つめる見知らぬ誰かとの一期一会。そんな人との出会いが、このマーケットの隠れた主役かもしれない。
春の柔らかな日差しや、秋の爽やかな風が吹く季節には、特に賑わいを見せる。早起きして訪れれば、まだ誰も見つけていない掘り出し物との運命の出会いがあるかも...。
ちなみに、JR倉吉駅からバスで12分という気軽さも魅力。でも、開催は毎月最終日曜日の午前中だけ（1月と2月はお休み）なので、カレンダーにマークしておくのを忘れずに。雨の日は開催があるか微妙なので、公式SNSをチェックするのが賢明。でも、その"レア感"がまた良い。
ここは、ただのフリーマーケットじゃない。昭和の記憶と、令和の空気が混ざり合う、とっておきの場所。週末の朝、ちょっと足を伸ばして、あなただけの掘り出し物を見つけに行ってみませんか？